看護師資格を持っていて、病院で働いているママナースは多くいると思います。
一般的に看護師といえば病院で働いているイメージがありますよね。
でも、ママになるといろいろと拘束されることが多くなりませんか?
例えば、時間。
保育園の開始時間。迎えの時間。延長保育の時間。
例えば、休み。
子どもの保育園が休みの日曜日・祝日は必ず休み。自分の希望より子どもや家族の予定に合わせた休みの希望。
病院で働いていると、勤務時間や休みの融通が利かないなと感じることはありませんか?
でも、看護師資格を活かせる仕事が病院以外にあるのか。
もっとママナースが働きやすい仕事はあるのか。
もちろん「ありますよ!」
この記事ではまず初めに、看護師資格でできる病院以外の仕事を12種類紹介し、そのあとにその中でもママナースが働きやすい仕事を4つお伝えしていきたいと思います。
看護師資格でできる病院以外の仕事12選!
現在、病院で働く看護師は看護師全体の約7割を占めています。
やはり「看護師=病院で働く」と考える人は多いようですね。
しかし最近では、病院以外で働く看護師もだんだん増えてきています。
では、具体的にどのようなところで看護師として働くことができるのでしょうか?
またどんな仕事をしているのでしょうか?
介護施設
介護施設とは主に高齢者向け施設で、デイサービスや有料老人ホーム、特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)などいろいろな施設があります。
それぞれ施設によって利用者の介護度が違ってきます。
介護施設で働く看護師は、施設利用者の健康管理を行うのが主な仕事となります。
利用者のバイタルサインの確認・アセスメント、配薬管理、点滴・褥瘡ケアなどの医療的ケア、感染対策などがあります。その他に、介護職員へのケア指導なども行います。
また、夜間対応(夜勤、オンコール、電話対応のみなど)のある施設もあります。
クリニック
病院以外に看護師が働いているイメージをしやすいのが、クリニックではないでしょうか。
クリニックで働く看護師は、医師の診療補助が主な仕事となります。
診療前の問診や検査の説明、採血、注射などの他に、医療器具の洗浄・消毒、備品の準備、掃除、必要に応じて受付、電話対応などを行います。
多くのクリニックが外来診療のみのため、夜勤はありません。
また週1~2日の休診日以外にも、ゴールデンウィークや年末年始にも休診となることが多く、まとまった休みが取れます。
また人気のある美容クリニックの場合には、看護師でも施術や物販の販売目標があり、目標を達成するとインセンティブが入るという特徴があります。
検診・健診センター
問診、身体測定、採血、各検査の補助、診察補助、健診・検診結果のチェック、予約などが主な仕事となります。また施設によっては、宿泊を伴う出張健診や検診車での巡回検診なども行います。
夜勤や残業がなく、休みもカレンダー通りに取ることができます。
しかし、給与は看護師の平均年収よりも少なくなることがほとんどです。
献血センター・献血ルーム
主に受付、問診、採血、献血業務、記録、物品管理などを行います。
健康な人を対象にしているためコミュニケーションスキルが必要となります。日勤業務のみで日曜日休みのことが多く、ルーチンワークの仕事です。
国内の献血は日本赤十字社が行っているため、献血センター・ルームで働く場合には日本赤十字社に転職することになります。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションで働く看護師(訪問看護師)は、利用者の自宅へ直接訪問し、主治医の指示書に従って医療処置やケアを行います。
利用者は、乳幼児から高齢者まで幅広く対象となります。
主な仕事としては、バイタルサインの確認・アセスメント、服薬管理、点滴、インスリン注射、カテーテルの交換、呼吸器のチェック、ターミナルケアなどを行います。
また、家族など介護者の指導や支援も行い、利用者・家族・主治医の橋渡し的な存在を担います。
基本的には日勤のみで固定で週休2日、交代制でオンコールがある事業所がほとんどです。
乳児院・児童養護施設
乳児院では1歳から2歳くらいまでの子どもが、児童養護施設では1歳から18歳未満の子どもが入所しています。
仕事内容としては保育施設の看護師と似ており、子どもたちの健康管理、怪我の処置、服薬管理、スタッフへの健康指導、家族への対応などを行います。
乳児院では施設によって異なりますが、基本的には24時間365日体制で働く必要があるため病院と同じような夜勤ありのシフト制になることがほとんどです。
逆に児童養護施設では、子どもの急な病気などがなければ残業や夜勤はほとんどありません。
保育施設
園児の健康管理や園内の感染対策、アレルギー対応、障害を持つ子どもへの対応、健康診断のサポート、保護者への保健指導などを行います。
普段は他の保育士に混ざって、子どもたちに関わる保育業務が多くなります。
夜勤はなく、基本的にはカレンダー通り土曜日・日曜日・祝日休みの場合がほとんどです。
企業の看護師(産業看護師)
企業に就職し、従業員の健康診断の実施・フィードバック、健康指導、健康相談などを行うのが主な仕事です。
PCでのデスクワーク中心で、夜勤や残業はほとんどありません。
産業看護師の募集はかなり少ないのが特徴です。
治験コーディネーター(CRC)
看護師の資格を活かして企業で活躍できる仕事として、治験コーディネーターという仕事もあります。
病院などで行う治験をサポートしたり、患者に説明を行うのが主な仕事です。また資料のまとめや治験情報の管理なども行います。
治験コーディネーターを派遣する会社に所属することになりますが、女性が働きやすい環境が整えられている職場が多く、比較的給与も高いという特徴があります。
障害者福祉施設
障害者福祉施設とは、発達障害をもっている人のための就労支援センターや発達障害児のための放課後等デイサービスなどの施設のことです。
医師や理学療法士、作業療法士と連携を取りながら、入居者や通所者のケアを行います。
しっかりとした研修を行っている施設が多く、看護師はサービス管理責任者を任されることも多いためステップアップできる仕事の1つです。
イベントナース
看護師の資格があればテーマパークや野外コンサートなどのイベント、スポーツが行われるスタジアムなどでみられる救護所で、具合が悪くなった人や怪我をした人の処置を行うイベントナースという仕事もできます。
必要に応じて病院への搬送に付きそうこともあります。
イベントナースは多くの場合、単発のアルバイトとして募集され、なかなか見つからないことが多いです。
ツアーナース
看護師の資格でできる仕事として、旅行会社の企画や修学旅行などに同行して参加者の健康管理を行うツアーナースという仕事もあります。
旅行前の打ち合わせで参加者の情報共有を行ない、危険がないようにサポートします。
ツアーナースも多くの場合、単発のアルバイトとして募集されることが多く、日給1万円以上と高いのが特徴です。
ママ看護師が資格を使って働くならここ!
クリニック
日勤のみで働きたい・決まった休みが欲しいママナースが、看護師資格を活かして転職するなら、まず検討するのはクリニックではないでしょうか。
クリニックは看護師の人数が少なく即戦力となる人を求めていることが多いため、ある程度臨床経験のあるママナースにおすすめです。
クリニックの看護師として働くメリット・デメリット
【メリット】
- 日勤のみ、決まった休みがある
- 自宅近くで働ける
- 看護以外の幅広い対応力が身につく
【デメリット】
- 有給が取りにくい
- 給与が低くなる
- スキルアップが難しい
- 人間関係が難しい場合がある
- 診療科ごとの違いが大きい
看護師資格を活かしてアットホームな職場で働きたいママナースやワークライフバランスを重視したいママナースにはおすすめの仕事です。
訪問看護
看護師資格でできる仕事の中でも年々ニーズの高まっている仕事の1つで、求人は多くあります。
訪問看護の場合、1日数時間・週に1~2日など自分で働き方を調整できるため、ママナースにはおすすめの仕事です。
訪問看護師として働くメリット・デメリット
【メリット】
- 自分で考えて状況に適した看護を提供できる
- 利用者にしっかりと向き合った看護ができる
- 自分のスタイルに合った働き方ができる
【デメリット】
- 急変対応など自分一人で判断することが増える
- オンコールを担当することがある
夜勤やオンコールなどがある訪問看護ステーションもありますが、働き方の調整がしやすく福利厚生がしっかりしており、給与も比較的高くなっているためおすすめです。
デイケア・デイサービス
ママナースの中には規則的な生活をしながら働きたいと思っている人も多いと思います。
デイケア・デイサービスでは、夜勤あり・シフト制の病院勤務では難しい、子どもや家庭での時間が取りやすくなるのが魅力です。
デイケア・デイサービスの看護師として働くメリット・デメリット
【メリット】
- 規則的な勤務形態で、夜勤がない
- 急患対応などがなく、ゆったりとしている
- 一人ひとりと向き合った仕事ができる
- 看取りなどがなく、精神面での負担が少ない
【デメリット】
- 給与が低い
- 介護業務がほとんどのため看護師としてのスキルアップが難しい
- 運営基盤によっては雇用の安定性に欠ける
看護師資格を活かして高齢者と関わりたい人や看護師としての仕事に拘らずにワークライフバランスを重視するママナース、子育て後のブランクがあるママナースなどには働きやすい仕事ではないでしょうか。
保育施設
子どもが好きなママナースが看護師資格を活かして働くなら、保育施設がいいでしょう。
ママナースの場合、これまでの育児経験を活かし子どもたちと接することができます。
保育施設の看護師として働くメリット・デメリット
【メリット】
- 夜勤がない
- 残業がほとんどない
- 休みがカレンダー通りのことが多い
【デメリット】
- 場合によっては保護者への説明対応がある
- 看護師としての復職が難しくなる
- 病院看護師よりも給与は低くなる
給与よりもワークライフバランスを重視したいママナースや子育て後の復帰でブランクのあるママナースにはおすすめの仕事です。
まとめ
看護師資格でできる仕事は、意外にたくさんありますよね?
同じところで長く働いていると視野が狭くなりがちですが、看護師という資格でできることはたくさんあります。選択肢を多く持っているということは、心の余裕にもつながります。
ママナースとして自分が何を一番大切にしたいのかをしっかり考え、それに合った働き方を選択できるといいですよね。
では、ここで看護師の資格でできる仕事について振り返ってみましょう。
- 介護施設
- クリニック
- 検診・健診センター
- 献血センター・献血ルーム
- 訪問看護ステーション
- 乳児院・児童養護施設
- 保育施設
- 産業看護師
- 治験コーディネーター(CRC)
- 障害者福祉施設
- イベントナース
- ツアーナース
こんなにもたくさんの働き方があるのです。
その中でもママナースが働きやすいと言われている仕事は、4つありましたね。
- クリニック
- 訪問看護
- デイケア・デイサービス
- 保育施設
この4つは、どれもワークライフバランスを重視した働き方ができる仕事です。その一方、訪問看護以外の仕事では看護師としてのスキルアップは難しくなってしまうというデメリットもあります。
これからの働き方であなたが大切にしたいものは何ですか?
ママナースとしてキャリアアップを目指すもあり。
ママナースとして子どもを第一に考えた選択もあり。
ママナースとして新しい挑戦をするのもあり。
全てはあなたの思い次第です。
まずは、自分が何を一番大切にしたいのかを明確にしてから、転職について考えてみるとよいでしょう。
看護師転職ならメディカルワークス
コメント